【イベント日記】 木のお医者さんと一緒に学ぼう‼ ~樹木医活動イベント~
先日5月21日(日)は天気に恵まれて、多くの皆様にご来園いただきました
この日は、神戸を中心とした木のお医者さん(樹木医)たちの団体グループ
❝NPO法人樹木研究会こうべ❞ の主催で、木のお医者さんの道具や活動の紹介、
皆さんと一緒に「木の生き方」を学ぶ体験イベントが開催され、
子供たちをはじめ、多くのみなさまにご参加いただきました。
森林展示館前の広場の展示コーナーには…
土の硬さを調べる長谷川式土壌硬度計や簡易に木の腐りなどを調べる検知棒などの樹木医が使う日頃見慣れない小型道具類や
牛の排泄物から製造した活力液肥など
サクラやウメなどバラ科の樹木の幹に侵入し、枯らせてしまうクビアカツヤカミキリの標本展示も
フィールドワークの現場はさくら園の芝生のエリアです
さくら園にはシダレザクラ、ソメイヨシノ、サトザクラ、ヤマザクラ、マメザクラのほか、神戸発祥のササベザクラやオカモトザクラも植えられています
さくら園の植栽基盤は六甲山の風化花崗岩(真砂土)でよく締まり、固結して根の生育が思わしくなく、木が一定の大きさになった後、枯れ下がりなどの生育障害が発生してきたので、❝樹木研究会こうべ❞の協力を得て、数年前から様々な方法で土壌の改良を試みています
木が根を張って、呼吸をし、水分や養分を吸収するために好ましい土にするための前段階として、まずは土の硬さや排水の具合(水はけ)を調べてみましょう
土の硬さは…
長谷川式土壌硬度計を使って、おもりを落として先端の尖った棒が地中に刺さっていきます
この棒の入り具合(貫入の度合い)で土の硬さを測定します
次に、目盛り付きフロートの水位計を使って、土の透水性の測定です
測定結果はパソコンでデータ処理を行います
ダブルスコップを使って穴を掘ってみよう
ちょっと難しいかな?
エアスコップは、圧縮空気で土の粒子を飛ばして、根を傷つけず根の生育状況を確認したり、植穴を掘る時に使います
さあ、ゴーグルをつけて順番にエアスコップを使ってみましょう
固結した植栽基盤の改良の一つで、❝割り竹工法❞ といって樹木のまわりに竹を割って隙間の空いた円筒状のものを埋めて、砕石を詰め、空気の通り道を確保したり、液肥を流し込んだりして、細根の活性化を図ります
展示館前広場でエアスコップにより土を除去し、メタセコイアの大木の太い支持根とびっしりとはびこる細根の状況を見ていただきました
自然の恵みを使って、藁(わら)からわら縄を編み上げて…
来園者の方もご参加ご活躍いただき、樹木を掘り取って植え付けるまで大切な根鉢(根と土のかたまり)の根巻(ねまき)作業を体験していただきました
木のお医者さんクイズは全部で5問 難しかったかな?
森林植物園での樹木医イベントは基本春と秋の年2回の開催を予定しています
豊かな自然の中で、子供たちも植物、木に興味を持っていただき、また、ご家族で楽しんで体験して学んでいただけるイベントです どうぞご参加ください